米国SOX法(サーベンス・オクスリー法)第301条は、上場企業の監査委員会に対し、会計・監査に関する匿名の通報を受け付ける仕組み(Ethical Hotline)の設置を義務づけています。米国上場している、あるいは米国子会社を持つ日本企業にとって、これは「任意の善行」ではなく法的義務です。
米国企業で一般的な、従業員等が会計不正・法令違反・倫理違反を(匿名でも)通報できる窓口の総称。SOX法301条が上場企業に義務づけるほか、連邦量刑ガイドラインが実効的なコンプライアンス・プログラムの要素として評価する。
一次ソースで確認する——SOX法301条は何を求めているか
“Each audit committee shall establish procedures for … the confidential, anonymous submission by employees … of concerns regarding questionable accounting or auditing matters.”
「各監査委員会は、疑わしい会計または監査事項に関する従業員からの秘密かつ匿名の申告を受け付ける手続を確立しなければならない。」
日本企業に関係する3つのケース
1. 米国上場している(ADR含む)
SOX法の直接適用を受け、Ethical Hotlineの設置は監査委員会の義務です。
2. 米国子会社・拠点がある
親会社が非上場でも、現地の連邦量刑ガイドライン・州法(通報者保護)への対応として、実効的なホットラインの整備が事実上の標準です。「日本本社の窓口があるから足りる」は、言語・時差・報復への不安から機能しないことが多いのが実務の現実です。
3. 米国企業と取引がある
サプライヤー行動規範等で、通報制度の整備を契約上求められるケースが増えています。
日本の内部通報制度との違い
日本の公益通報者保護法が「通報者の保護」を軸とするのに対し、SOX法は「監査委員会が匿名通報を受け取れる仕組み」そのものを義務づけます。匿名性の担保が制度の中核である点、通報の宛先が取締役会レベル(監査委員会)である点が大きな違いです。
内部通報窓口 サービス資料(無料)
サービス内容・料金・導入の流れをPDFでご確認いただけます。